筆者が実資金でトレードをはじめたのが2020年2月頃のため、この記事を執筆した2023年7月時点で3年6ヶ月経過しています。しかし、損失ばかりで未だに成功の兆しが見えていません。
今回はFXへの成功に向けて、トレードにおける大衆心理について勉強していこうと思います。
※こちらの記事は筆者のFXへの見解です。こちらの記事の内容を参考にしたからといって、必ずFXで利益を上げる保証はありません。したがって、トレードの結果は自己責任となります。
FX初心者の9割が退場・失敗するという嘘
トレードにおける大衆心理について勉強していく前に、FXの退場率についてみていきましょう。インターネットでFXの情報を検索すると、多くの記事で「約9割が1年以上で退場」「FXの成功率は1割で9割が勝てない」と解説されています。
しかし、公的な資料を参照してみると少し違った実態がみえてきます。
一般社団法人・金融先物取引協会-四半期統計データ「預託金増減口座数割合情報」
報告対象四半期 個別顧客区分管理金額 年度 期 減少口座割合(%) 増加口座割合(%) 2022 4 51.23 48.77 2022 3 69.71 30.29 2022 2 58.68 41.32 2022 1 53.88 46.12 2021 4 54.49 45.51 2021 3 57.15 42.85 2021 2 53.38 46.62 2021 1 51.36 48.64
上記データは一般社団法人・金融先物取引協会が公表している四半期統計データの「預託金増減口座数割合情報」です。データをみると減少口座の割合は5~6割程度となっています。
また、同協会では2018年4月に「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査」を発表しています。この調査によれば、FXの取引経験年数は1年以上が約81%、5年以上が約45%で、年間で損失を負った人の割合は39.7%でした。
このことから、FXは9割が負けるというのは全く根拠のない情報だということがわかります。
6割の利益組に入るために意識しておくべき「大衆心理」
1:9だと心理的なハードルは高いですが、4:6だと考えれば、FXで勝つハードルはさほど高くないでしょう。6割の利益組に入るためには、しっかりと損切りなどを行っていく必要がありますが、しっかりと利益を得ていくために必要となるのが「大衆心理」の把握です。
大衆心理とは、大勢の意見に流される心理のことです。例えば、ドル円が上昇トレンドであれば買い、下落トレンドであれば売りの視点でトレード戦略を練ると思います。
また、雑誌やニュースなどでトレーダーやアナリストの多くが「ドル円は上昇する」といえば、根拠がなくても買いの視点を持つはずです。トレンドや周囲の意見に逆らって、売りポジションの視点を持つ方は多くないでしょう。
FXで利益を獲得していくためには、大衆心理がどの方向に向いているのかを考慮して、売買戦略を練る必要があります。
「大衆心理」を把握したからといって勝てるわけではない
ただし、勘違いしてはならないのは、大衆心理を読み解いてトレンドを把握したからといって必ず勝てるわけではないということです。特に初心者は価格が上昇しているから、買いポジションを保有しがちです。
しかし、為替相場は価格が上下しながら変動しているため、エントリーポイントが悪いと一旦価格が下落して損切りした後、再度価格が上昇していくことも考えられます。つまり、大衆心理を把握しても、エントリータイミングを見極めなければ、利益は得られないということです。
したがって、大衆心理は把握しつつも、機関投資家の狙いやローソク足のひげ、節目となる価格帯、トレンド相場の転換などを意識したうえでトレードを行っていかなければなりません。
<文/和田悠一郎>