なぜ多くの人が上京を後悔するのか?上京経験者がその理由と対策について考えたので共有します

上京 後悔 理由

和田悠一郎

1994年生まれの個人事業主。広島牡蠣の養殖も手伝っている。広島県出身、広島県在住。名古屋、東京に在住経験有り。

上京は人生を大きく変える挑戦ですが、十分な準備を欠いたまま行動すると「思っていたのと違う」と後悔につながります。

事実、資金不足、住環境のミスマッチ、そして孤独感などが理由で上京を後悔する人が少なくありません。

この記事は、これから上京を考えている10代後半~20代前半の学生や若手社会人、または子どもの上京を支える保護者の方に、後悔する主な理由を整理し、後悔を防ぐための実践的なポイントを解説します。

本記事を読むことで、自分の計画を客観的に見直し、具体的に取るべき行動が明確になります。

最後には、今日から実践できる対策も紹介しますので、上京を前向きで確かな一歩にしてください。

上京で後悔する人はなぜ多いのか

上京後に後悔する人が多いのは、理想と現実の差を正しく見積もれていないからです。

東京は地方よりも人が多く、仕事の種類も豊富です。

しかし、裏を返せば、ライバルが多く、選択肢が多すぎて自分に合った仕事を見つけにくい場所でもあります。

そのため、「東京なら仕事はすぐ見つかるだろう」「友達も自然にできるだろう」という甘い考えでいると、全然うまくいかず、思い通りの生活を送れないという事態になりかねません。

そのため、自分が上京後に何を得たいと考えているのか、その期待は現実の条件に即しているのかなどの問いを立てることが、後悔を防ぐ第一歩です。

上京を後悔する主な理由

上京の失敗は大きく3つのパターンに分けられます。

  • 期待と現実のギャップ
  • 資金不足と生活費の高さ
  • 住環境や人間関係のミスマッチ

読んでいるあなたも、次の3つの理由のどれかに当てはまりそうではありませんか?

期待と現実のギャップ

「東京に行けば自然とチャンスに出会える」と信じていた人ほど、現実の厳しさに直面して落胆します。

東京では未経験可の求人が多数存在しますが、応募者も多く、求人倍率が非常に高いのが実情です。

そのため、選考に時間がかかったり、不採用だったりして、想定以上にアルバイトや無職の期間が長引く方も少なくありません。

多くのWebサイトでも「行けば何とかなる」という発想が失敗を招く典型例として紹介されています。

“東京ならなんとかなる”と考えていませんか?

その思考を疑い、自分のスキルや準備を冷静に点検することが重要です。

資金不足と生活費

2つ目の理由は、資金不足と生活費の高さです。

上京時は敷金・礼金・仲介手数料に加え、家具家電や引越し費用で大きな出費が発生し、これに加えて毎月の生活費が思った以上に重くのしかかります。

都内ワンルームの初期費用は「家賃の4〜5か月分」が目安とされています。

さらに家賃7〜9万円に光熱費・通信費で1.5〜2万円、食費や交通費で5〜7万円、交際費や雑費を含めると月15〜20万円程度はかかりますし、昨今の物価上昇を踏まえると、生活費はさらに上昇するリスクがあります。

そのため、これらの負担を正しく見積もらなければ、半年以内に資金が底をつくリスクが高いです。

仮に就職先を決めずに上京するとなった場合、今の貯金で、6か月間無収入でも暮らせる計画になっていますか?

もし答えが「NO」なら、生活費の高さを過小評価している可能性があります。

住環境や人間関係のミスマッチ

3つ目の理由は、住環境や人間関係のミスマッチです。

まず住環境についてです。

家賃の安さだけを重視すると、通勤時間が長くなったり、治安が不安定な地域を選んでしまったりと、日常生活に大きなストレスが生じます。

こうした不満が積み重なると生活全体の満足度を下げ、上京自体を後悔する引き金になりかねません。

次に人間関係のミスマッチです。

上京直後は人脈がゼロからのスタートになるため、孤独感が強まります。

また、シェアハウスやルームシェアでは「共同生活のルールや価値観の違い」がトラブルに発展しやすいです。

さらに、職場や学校でも地方との文化ギャップに戸惑い、人間関係を築くのに苦労する人は少なくありません。

事実、「周辺環境の確認不足」や「人間関係への過信」が失敗につながった事例が多く紹介されています。

あなたは“家賃の安さ”や“知り合いの紹介”だけで住まいを選ぼうとしていませんか?

環境と人間関係の両面を事前にシミュレーションすることが、上京を成功させる鍵です。

実際の体験談から学ぶ後悔の声

「上京は大変」という情報だけでなく、具体的な体験談から学ぶことが重要です。

実際に後悔した人の声を知れば、自分の計画と照らし合わせて不足部分を確認できます。

ここではそれぞれの体験談について紹介します。

仕事が見つからずアルバイト生活に

「東京に行けば正社員の仕事はすぐ見つかる」と考えて上京したものの、現実にはアルバイト生活が続く人は少なくありません。

十分な業界研究やスキル準備をせずに上京した結果、面接で苦戦し、就職までに長い時間を要した例が報告されています。

アルバイトで日銭を稼ぎながら生活をつなぐうちに、時間だけが過ぎてしまうケースも多く、自己効力感を失いやすいのも特徴です。

一方で、上京前に応募書類やポートフォリオを準備し、模擬面接まで行っていた人は短期間で内定を得やすいとされています。

あなたのキャリアは“東京なら即採用”に当てはまりますか?この問いを冷静に考えることが、後悔を避ける第一歩です。

生活費に追われて苦しい毎日

資金不足は上京後の大きな後悔につながります。

初期費用に多くを使ってしまい、毎月の生活費を軽視すると、半年以内に貯金が底をつくことも珍しくありません。

都内ワンルームの初期費用は家賃の4〜5か月分が目安とされ、さらに家賃7〜9万円に光熱費・通信費で2万円前後、食費や交通費で5〜7万円、交際費や雑費を含めると月15〜20万円程度が必要とされています。

昨今は物価上昇により、負担がさらに増しているのが現状です。

そのため、想定外の支出により、就職活動や学業を犠牲にしてアルバイトを増やさざるを得ないケースもあり、精神的な余裕を失う人も多いです。

固定費の見積もりに“家具・家電・光熱費”を含めていますか?もし、計算に入れていないなら、早急に家計シミュレーションを見直す必要があります。

孤独感で心身が疲弊

仕事や生活費の問題よりも、見落とされがちなのが孤独のストレスです。

上京直後は知り合いが少なく、日常的に話せる人がいないことで孤立感が強まり、心身の健康を損なう人もいます。

事実、上京後に孤独感が募り、精神的に追い詰められて帰郷を余儀なくされたという人も少なくありません。

「1人で頑張れるはず」と考えていたものの、実際には相談相手がいないことが大きな負担になったとの声もあります。

地元が好きで地元に仲の良い友達が多い人は、孤独感に押しつぶされやすい傾向にあります。

孤独は気合で乗り越えるものではなく、仕組みで防ぐべきリスクです。

上京前からオンラインやオフラインで人とつながる場を確保し、相談できる人を最低2〜3人確保しておくことが重要です。

あなたは困ったときに相談できる人を2〜3人確保していますか?

その答えが「NO」であれば、今すぐ人間関係づくりを計画に組み込む必要があります。

上京で後悔しないための対策

上京で後悔を防ぐには、「お金」「住まい」「目的」「人間関係」という4つの基盤をしっかり整えることが欠かせません。

これらは過去の失敗例から繰り返し浮かび上がった共通点であり、事前にチェックすればリスクを大幅に減らせます。

あなたの計画には、この4つがすべて盛り込まれていますか?

どれか一つでも抜けていると、後悔につながる可能性が高まります。

資金計画を徹底する

資金不足で失敗する人が多いからこそ、上京前に資金計画を細かく立てることが重要です。

初期費用は家賃の4〜5か月分が目安とされていますが、それを単純に合算するだけでは不十分です。

計画を徹底するためには、次の4つに分けて試算する必要があります。

  • 初期費用(家賃初期費用・引っ越し費用・移動費)
  • 固定費(家賃・光熱費・通信費)
  • 変動費(食費・交通費・交際費)
  • 緊急予備費(医療費・帰省費など)

また、「最低限6か月間は無収入でも暮らせる金額」と「1年は余裕を持てる理想ライン」をそれぞれ算出することで、現実的な上京プランを描けます。

“最低限のライン”と“理想ライン”の資金を分けて考えていますか?

もし「まだ曖昧だ」と感じるなら、まず生活費を月単位で計算し、表に落とし込むところからはじめましょう。

住まいは安全性とコストを両立

住まい選びで後悔しないためには、家賃の安さだけで判断せず、安全性とコストのバランスを取ることが欠かせません。

特に女性や若年層の上京者は「治安」や「生活利便性」を重視する傾向が強く、実際にそれらを軽視した人ほど生活の満足度が低下しています。

例えば、安さを優先して通勤時間が片道90分かかる物件を選ぶと、体力や時間の消耗が積み重なり、仕事や学業のパフォーマンスを下げるリスクがあります。

逆に、多少家賃が高くても治安が良く、通勤30分圏内の物件を選べば、長期的に見て健康や時間の投資効果は大きくなります。

通勤時間や治安は“将来の自分の健康や時間”に直結することを意識していますか?

住まい選びはコストの比較だけでなく、生活全体の質を左右する重要な意思決定です。

目的と期限を明確に設定する

「上京すること」自体を目的にしてしまうと、上京がゴールとなってしまい、数年後に「何も得られなかった」と後悔する場合が少なくありません。

事実、目標や期限を定めなかった人はアルバイト生活にとどまり、成果を得られず帰郷する例が多数紹介されています。

後悔を避けるには、具体的なゴールを期限付きで設定することが重要です。

「半年以内に内定を得る」「2年間で副業収益を月5万円にする」といった数値化された目標があれば、日々の行動が明確になります。

その目標は“期限を区切った挑戦”として定義されていますか?

期限を設けるだけで、行動の優先順位は大きく変わります。

孤立を防ぐ環境を整える

精神的な後悔を避けるには「人とのつながりを仕組み化する」ことが大切です。

方法としては、コワーキングスペースや、趣味のコミュニティ、シェアハウスなどに身を置き、定期的に人と関わる場を生活習慣に組み込むことをおすすめします。

まとめ

上京は大きなチャンスを得られる一方で、多くの人が「資金不足」「住まい選び」「目的の曖昧さ」「孤独感」などで後悔しています。

しかし、これらは事前に準備し、意識して行動すれば避けられる失敗です。

この記事のポイントは次のとおりです。

  • 資金は最低100万円、6か月分の生活費を確保する
  • 住まいは「安さ」ではなく安全性と通勤時間を重視する
  • 目的と期限を明確に数値化する
  • 孤立を防ぐ環境をあらかじめ整える

この記事を読んだ今こそ、あなた自身の上京計画を見直すタイミングです。

「勢いで上京」ではなく、「準備して挑戦する上京」を選び、後悔のない未来を作りましょう。

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