上京する10つのメリット
上京するメリットは次の10つです。
- 交通機関が充実
- 東京以外への移動が便利
- 営業時間が長い
- 学校・仕事の選択肢が豊富
- 最新の商品・サービス・情報を得られる
- 出会いが豊富
- 様々なイベントに参加できる
- 飲食店・遊び先などの選択肢が豊富
- 地元の良さを知れる
- 賃金が高い
それぞれ詳しく解説します。
1.交通機関が充実
東京は交通網が非常に発展しており、電車でほとんどの場所に行けます。
また、都心であれば便数も多く、数分に1本のペースで電車が来る他、編成されている車両数も多く、終電も遅くまであるため、不便さを感じることはほぼありません。
人身事故や悪天候、トラブルなどによる遅延・運休リスクはありますが、交通渋滞と違って毎日発生するわけではないため、予定を立てやすいです。
電車で移動しやすいため、飲酒運転の心配もありません。
2.東京以外への移動が便利
東京は新幹線や飛行機、夜行バスといった東京都外の交通機関も充実しているため、日本各地への移動も便利です。
出張が多い方や旅行好きの方、ライブなどで地方遠征が多い方にとっては、利便性が非常に高いといえます。
また、国際線が充実している羽田空港も近いため、海外出張が多い方や海外旅行が好きな方とも相性がよいです。
3.営業時間が長い
新型コロナウイルスの流行をきっかけに縮小傾向にあるものの、24時間営業や営業時間が長い店舗は、地方と比べると多いです。
自分の都合の良い時間帯に食事・買い物ができるため、快適に生活できます。
4.学校・仕事の選択肢が豊富
学校・仕事の選択肢が豊富であることも上京のメリットです。
東京には全国の18%を占める約140校の大学がある他、地方では学べない学部も多く揃っているため、自分の興味がある授業を受けられます。
また、東京には全国の15.2%を占める約26万社の企業があるため、仕事の種類が豊富です。
その分、求人数も豊富であるため、自分に合った仕事・企業を見つけられます。
株式会社ビズヒッツが上京転職経験者192人を対象に2022年1~4月に行った「上京して転職した理由に関する意識調査」では、上京して転職した理由の1位に「地方より仕事が多い」、4位に「やりたい仕事が東京にある」がランクインしています。
5.最新の商品・サービス・情報を得られる
東京は日本の最先端かつ流行が生まれる地だけあって、最新の商品やサービス、情報にいち早く触れられます。
日本の中心かつ流行の最先端を行く性質上、日本に初進出した海外ものの多くは東京に出店することが多いことから、スイーツや新作の家電などをすぐに体験できるのも東京の魅力です。
地方都市を中心に最新の商品・サービスが展開されることもありますが、東京と比べるとリリースが遅れることがほとんどです。
6.出会いが豊富
地方でも意識すれば人と出会えます。
しかし、東京は人口が圧倒的に多いため、地方と比べると多種多様な人々と出会う機会が圧倒的に多いです。
様々な職業や考え方、年代の人々と積極的に交流して勉強すれば、人生の幅や可能性を大きく広げられます。
7.様々なイベントに参加できる
地方と比べてイベントやライブの開催数が多いのも東京のメリットです。
イベントの中には東京でしか開催されないものもあるため、地方在住の場合はイベントに行くために多額の宿泊交通費や移動時間を確保しなければなりません。
新幹線・飛行機のトラブルや悪天候によっては、イベントに参加できないリスクもあります。
一方、東京に住んでいれば交通費や移動時間も少なく、宿泊する必要もないため、イベントが中止にならない限りは気軽に参加できます。
同じ興味を持った人がイベントに集まってくるため、そこで新しい人脈を構築できるのも魅力です。
8.飲食店・遊び先などの選択肢が豊富
東京は飲食店・遊び先などの選択肢が豊富です。
朝にやっているワイドショーで取り上げる飲食店のほとんどは東京にあるため、休日に人気の飲食店や流行りの飲食店に足を運べます。
東京ドームシティや東京ディズニーランド、浅草、スカイツリー、日本橋、下北沢、上野動物園など、遊園地や観光地などが近場に豊富にあるため、休日の選択肢を広げられます。
9.地元の良さを知れる
ずっと地元に住んでいるとそれが当たり前となってしまうため、ありがたみが薄れ、物足りなさや不満を感じてしまいがちです。
しかし、上京して地元を離れることで、地元の良さを知るきっかけとなったり、地方で生活する方が自分に合っていることにも気付けたりします。
10.賃金が高い
賃金が高いのも上京するメリットの1つです。
厚生労働省が公表した「2022年賃金構造基本統計調査」によれば、全国平均賃金月額は31万1,800円(年収換算374万円)でした。
一方、東京の平均賃金月額は37万5,500円(年収換算451万円)と、全国平均賃金月額を大きく上回り、地方年収と比較して約72万~144万円もの差が生じています。
また、同じく厚生労働省が公表した「令和5年度地域別最低賃金改定状況」によれば、東京の最低賃金時間額は1,113円でした。
株式会社ビズヒッツが公表した「上京して転職した理由に関する意識調査」では、上京して転職した理由の3位に「地元より年収が高い」がランクインしています。
アンケートを見ても分かるとおり、賃金が高いことを理由に上京している方は多いです。
上京する6つのデメリット
上京するデメリットは次の6つです。
- 満員電車・交通渋滞は当たり前
- 新しい友達を作るのが大変
- エリアによっては治安が悪い
- 長期休暇時の帰省が大変
- とにかく物価高い
- 家賃が高い
- 初期費用としてまとまった資金が必要
それぞれ詳しく解説します。
1.満員電車・交通渋滞は当たり前
東京は通勤・通学時間帯および夕方の帰宅時間帯の満員電車は当たり前であり、日中も非常に混雑しています。
国土交通省が令和5年(2023年)に公表した「都市鉄道の混雑率調査結果」によれば、東京圏の平均混雑率は123%でした。
また、最混雑区間における時間帯混雑率は以下のとおりです。(※一部抜粋)
沿線名
区間
時間帯
混雑率
埼京線
板橋~池袋
7時51分~8時51分
149%
京浜東北線
川口~赤羽
7時20分~8時20分
142%
中央線快速
中野~新宿
7時41分~8時41分
139%
東海道線
川崎~品川
7時39分~8時39分
134%
京浜東北線
大井町~品川
7時35分~8時35分
129%
混雑率における電車内上京の目安は次のとおりです。
- 100%:定員乗車。座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる。
- 150%:肩が触れ合う程度で、新聞は楽に読める。
- 180%:体が触れ合うが、新聞は読める。
- 200%:体が触れ合い、相当な圧迫感がある。しかし、週刊誌なら何とか読める。
- 250%:電車が揺れるたびに、体が斜めになって身動きできない。手も動かせない
上記はあくまでも目安ですが、通勤・通学・帰宅ラッシュ時間帯の混雑率は常に100%を超えているため、電車通勤する場合は混雑率は毎朝電車に乗ることが精一杯であり、座ることはもちろん、つり革を持つこともできません。
人身事故や悪天候などにより電車が運休したり、遅延したりした場合は、入場規制がかかるほど混雑します。
時間帯によっては混雑率が250%に到達してしまい、出社する頃には疲れ切っていることも少なくありません。
車やバスで通勤する人も多いため、交通渋滞もひどく、時間を多めに見積もって出勤しないと予想外のトラブルにより遅刻するリスクがあります。
東京の生活に慣れれば問題ありませんが、慣れるまでは非常にしんどいです。
人によってはいつまで経っても慣れず、満員電車がストレスとなり、精神に不調をきたしてしまうため注意が必要です。
2.治安が悪い
全国的にみても東京の治安は悪いです。
警察庁の犯罪統計などをもとに作成されたALSOKの「全国治安ワーストランキング2022」によれば、東京の刑法犯認知件数は7万5,288件で1位、刑法犯犯罪遭遇率は2位、刑法犯検挙率は6位でした。
そのため、夜間に繁華街や裏路地などを1人で歩いていて犯罪に巻き込まれたり、怪しい客引きをされたりするリスクが高いです。
事前に危険な道などを把握し、なるべく危ない道は歩かないなどの対策を講じることをおすすめします。
ただし、東京圏の治安がすべて悪いというわけではありません。
警視庁が公表した「令和2年 区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」によれば、文京区や荒川区、目黒区、中央区などは犯罪件数が低く、治安が良いエリアです。
学校施設やファミリー世帯が多く住んでいるエリアは、先生や地域パトロールが充実しており、治安が良い傾向にあります。
一方、新宿区や世田谷区、大田区、江戸川区などは治安が悪いエリアです。
新宿区は文京区の犯罪発生件数の約5倍であり、世田谷区は高所得者層が多く住んでいることから空き巣などの窃盗犯罪件数が23区内ワースト1位となっています。
安心して暮らすためにも、なるべく治安の良いエリアに住むことをおすすめします。
3.新しい友達を作るのが大変
上京すると地元の友達と離れてしまい、人間関係がリセットされてしまいます。そのため、東京でイチから人間関係を構築しながら、友達を作り直さなければなりません。
特に上京直後は友達・知り合いがおらず、親元を離れているため、寂しい思いをしやすいです。
しかし、東京は地方からの上京した方が多いため、同じ境遇の人がたくさんおり、出会いも多いため、自分から積極的に動けばすぐに友達を作れます。
ただ、人見知りや引っ込み思案で友達作りが大変という方もいらっしゃいます。
友達作りが大変・不安という方は交友関係を築きやすいシェアハウスに住んでみるのも1つの手段です。
4.長期休暇時の帰省が大変
長期休暇時の帰省が大変なことも、上京するデメリットの1つです。
地元が関東圏内であれば、それほどの負担はありません。
しかし、新幹線や飛行機を活用して帰省する場合、遠方になればなるほど往復の交通費が高くなりますし、乗車率も高くなるため、非常に混雑します。
新幹線の乗車率が最も高いタイミングで150%に達する他、新型コロナウイルスが5類に移行した2023年の盆休み時の帰省ラッシュでは乗車率が220%に達しました。
また、自家用車で帰省する場合は高速道路も混雑し、最大で30kmの渋滞に巻き込まれる可能性があります。
5.とにかく物価高い
東京は地方と比較して、とにかく物価が高いです。
思ったよりもお金がかかるため、地方と同じ感覚で散財していると、お金が足りなくなってしまいます。
散財が不安という方は会計簿を付けるなどして、お金の管理を慎重に行わなければなりません。
6.家賃が高い
東京の家賃は非常に高いです。
総務省統計局が公表した「都道府県別でみる住宅状況」によると、東京都の1ヶ月あたりの家賃は約8万円でした。
1ヶ月当たりの家賃が1番低い鹿児島県は約3万7,000円であるため、その差は約2倍です。
もちろん、郊外や駅から離れている場所、住むエリアによって家賃は低くなりますが、それでも地方より高いです。
地方と同じ感覚でいると家賃だけで生活が圧迫される他、風呂なしや、風呂・トイレ・洗面所などが共有となっている物件に住まないといけなくなるリスクがあります。
7.初期費用としてまとまった資金が必要
上京する場合、初期費用としてまとまった資金が必要です。引っ越しの繁忙期である2~4月に遠方から上京した場合の資金内訳は次のとおりです。
内訳 | 費用 |
賃貸契約初期費用 ※8万円の家賃を契約した場合 | 約50万円 |
引っ越し代金 | 約7万円 |
家具家電などの生活用品 | 約15万円 |
東京への移動費 | 約5万円 |
1か月分の生活費 | 約20万円 |
余裕を持って上京したいと考えている場合k100万円程度の資金が必要となります。
ただし、上記はあくまでも目安です。
家賃が高い場合や、遠方からたくさんの荷物を東京に持っていく場合は、初期費用はさらに高くなります。
上京の初期費用を抑えたい、まとまった資金がないけど上京したいという場合、シェアハウスを活用するのも1つの手段です。
上京 メリット デメリットでよくある質問
上京 メリット デメリットでよくある質問は次の2つです。
- 上京費用を抑える方法とは?
- 上京したいけどまとまった資金がない場合はどうしたらいい?
それぞれ詳しく解説します。
1.上京費用を抑える方法とは?
上京費用を抑える方法は次の6つです。
- 引っ越し業者に依頼せず、自力で引越しする
- 移動させる荷物を最小限にする
- 閑散期に引越しをする
- 家賃が低い物件を探す
- 神奈川県・千葉県・埼玉県といった東京近郊の物件を借りる
- 家具家電のサブスクを活用する・家具家電付き物件に住む
東京近郊や家賃が低い物件だと毎月の支出は抑えられますが、駅から離れていたり、職場から遠かったりすると通勤の負担が増します。
通勤の負担なども考慮したうえで、物件を選ぶ必要があります。
2.上京したいけどまとまった資金がない場合はどうしたらいい?
余裕を持った上京生活を送りたいのであれば、まとまった資金は必須です。
ただ、全く資金がない状態から100万円を貯めるのは大変ですし、「思い立ったら吉日」という言葉があるとおり、上京したいと思ったら上京すべきなのもまた事実といえます。
上京したいけどまとまった資金がない場合の対処法は次のとおりです。
- 住み込みに対応している企業に就職する
- 友人・親戚の家に居候させてもらう
- シェアハウス・ゲストハウスを利用する
まとまった資金がない場合、引越し費用などの上京初期費用をどれだけ抑えるかがポイントとなります。
上京 メリット デメリット まとめ
上京すれば「交通機関が充実している」「学校・仕事の選択肢が豊富」といった多くのメリットを得られます。
しかし、「満員電車・交通渋滞が当たり前」「物価・家賃が高い」といったデメリットも多いです。
地方の感覚で生活していると、環境に慣れなかったり、支出がかさんで資金が底をついたりなど、上京したことを後悔する事態になりかねません。
東京生活を有意義なものにするためには、上京するメリット・デメリットを把握したうえで、上京すべきか考えておく必要があります。